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新緑の天龍寺
19.05.31
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新緑の天龍寺

京都にも新緑の季節が訪れ、山や森の緑が瑞々しく感じられます。
日中は暑すぎず寒すぎず、出かけるには一番いい時期かもしれません。

今回は特に新緑が美しい嵐山エリアにある、世界遺産にも登録されている天龍寺について紹介したいと思います。
天龍寺は1339年、室町幕府を開いた足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために建立したとされる禅寺です。
かつては京都五山の第一位に列せられ、有名な曹源池庭園は特別名勝の第一号に指定されている名だたるお寺です。

天龍寺の見どころと言えば、既出の庭園は外せません。
名園中の名園であるこちらの庭園が作庭されたのは約700年前、京都の苔寺として有名な西芳寺などの作庭も手掛けたとされる高名な禅僧、夢窓疎石が手掛けました。
これまでに8回もの火災に見舞われた天龍寺は、ほとんどの建物や回廊が改修を重ねていますが、庭園だけは作庭当時の面影を残しています。
向かって左に嵐山、正面に亀山・小倉山を借景とした池泉回遊式庭園となっていて、水の流れのような白砂と、芝生の青とのコントラストがとても美しいです。
青紅葉や四季折々の花も楽しめますよ。

そして天龍寺へ訪れる前に是非とも知っておいていただきたいのが、創建に至るまでの歴史です。
足利尊氏が禅僧でもあり庭師でもあった夢窓疎石の助言を受け、後醍醐天皇の菩提を弔うために建立しましたが、こちらの二人の間柄を知ると、また一味違った景色が見えるかもしれません。
もともと味方同士であった二人でしたが、尊氏が後醍醐天皇へ反旗を翻し京都から追い出してしまったのです。
後醍醐天皇は何度となく京都へ戻ろうと画策しますが、結局生涯を終えるまでその願いが叶うことはありませんでした。
そして天皇の訃報を聞いた尊氏が、その霊を鎮めるために天龍寺を建立したのです。
亡くなるまで正式に和解できなかったことを悔やむ気持ちが尊氏にもあったのかもしれませんね。
日本の歴史の流れを変えた二人の思いに馳せて、庭園を眺めてみてはいかがでしょうか。







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